Voice!for HRM Vol.58 ~ジョブ型採用、この先どうなる?–バランス型or専門職型採用?–~

前回の記事では職場内で拡大するジェネレーションギャップについて言及しましたが、今回は今流行りの「ジョブ型採用」、「メンバーシップ型採用」についてご紹介いたします。

皆様の会社では、どのような採用を行っていますでしょうか?新卒一括採用、第二新卒採用、同業他社からのヘッドハンティングなど様々な形態の採用方法があるかと思います。

新卒一括採用では、経歴や地頭の良さなどポテンシャルの高さと企業との相性の良さを基準に学生を集める採用方式、中途採用では当該ポジションでの経験値と相性などを尺度に採用・選考を行うのが一般的ではないでしょうか。

新卒 (第二を含む)そして中途採用にはそれぞれメリット、デメリットがあります。

一般的に新卒採用では、業務や経験、そして具体的なスキル面を度外視するため、採用した学生が活躍するか否かがかなり不明瞭であります。そのため、暫くしてから、ミスマッチに気づくケースが多く、研修や採用にかかるコストが無駄になってしまうケースが多くあります。その反面、適切な教育次第では比較的安価な労働コストで忠誠心のある優秀な人財を使えるというメリットがあります。

一方、中途採用領域では、任せる業務そして期待する要件が比較的具体的であるため、選考で見るべき基準を明確化することができます。そのため、新卒採用ほど「賭け」的要素が薄く、採用・選考にそこまでの手間がかからないというメリットがあります。しかし、イニシャルコスト(オファー給与)が高く、前職での業務スタイルが確立されており、「使い勝手が悪い」と感じるリスクが高いというデメリットがあります。

企業の多くがこういったメリット・デメリットを考慮した上で、欲しい人材像をスコープし、採用活動を行ってきました。しかし、近年ではジェネレーションギャップの拡大とともに、若者の職業倫理感に大きな変化が見られるようになりました (詳しくはこちら)。これまでは新卒で入社する学生は、ジェネラリストとして様々な業務を経験し、幅広い知識とスキルを身に着けることでキャリアステップを少しずつ踏んできました。

しかし、決まった専門領域の中で仕事を行いたいと考えるいわゆるZ世代の若者たちの台頭や転職市場の拡大に伴い、多くの企業がジョブ型採用と向き合わなければならない時代に突入しました。これは大手企業に限らず、約420万にものぼる中小企業にも当てはまる話です。

現実的に新卒レベルの学生が即戦力として企業の売上や生産性向上に貢献することは不可能に近いですが、決まったポジションの中で必要なスキルを磨き、専門家集団を社内で形成することはそう難しいことではありません。

確かに、数万人の従業員を抱える大手企業が職務要件、評価・報酬規程を大変革することは骨の折れる作業です。しかし、数百人規模の企業であれば比較的容易に人事制度の改定や職務要件定義を行うことができます。中小企業の最大の強みはアジャイル経営が行えることです。優秀な人財を採用し、育成するためには時代に即した人事制度を構築する必要があります。「石の上にも三年」「丁稚制度」などかつての日本の労働市場で良しとされてきた概念は徐々に限界に達し、今まさに変革の時期を迎えています。優秀な若者を取り込み、時代に即した事業・ビジネスを展開したいと考える企業経営者そして人事担当者は、採用・選考の見直し職務要件再定義そして人事制度を見直すためのカイシャの健康診断の実施に着手すべきです。詳しくはこちらからお問い合わせください。

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(D.S)