Voice!for HRM Vol.67~プレゼンティズム–出勤しながらも生産性の低い状態はなぜ起こる?–~


近年、「Well-being(健康)経営」や「Happiness (幸せ)経営」など従業員とその家族の健やかな生活を推進する取り組みに注目が集まってきました。こういった経営の中で、「アブセンティズム」「プレゼンティズム」という言葉を耳にする機会が増えたのではないでしょうか。

アブセンティズムとは身体的・精神的健康上の問題により、欠勤や早退、休職につながるなど業務に支障をきたす状態を指します。一方、プレゼンティズムとは出勤しているにも関わらず、身体的・精神的健康上の問題により本来のパフォーマンスが発揮出せず、そのために生産性が低下する状態を指します。

従業員欠勤や早退、休業の増加やそれによる影響は比較的簡単にチェック/数値化できる一方で業務につく従業員が本来のパフォーマンスを発揮できているかを可視化することは容易ではありません。

しかし、近年の研究によれば、プレゼンティズムが企業に与える経済的損失はアブセンティズムよりはるかに大きく、早急に改善すべき課題の一つであることがわかります (図9参照)。

実際にアメリカの研究でも、健康経営に取り組む企業ほどおしなべて成長する確率が高く、株価も上昇する傾向にあることがわかっています。日本政策投資銀行の投資基準の中でも健康経営は重要なインデックスとなっており、事業の成長や安定性にも不可欠な要因として位置づけられていることがわかります。

従業員の生産性を測定する指標としてWHO (世界保健機関)が定義する「WHO-HPQ (Health and Performance Questionnaire )」があります。これはプレゼンティズムを測定する指標として健康経営銘柄を取得するための項目としても活用されています。WHO-HPQの指標では1年間の給料を労働価値とみなすことで、労働者の労働価値が何パーセント損なわれたかを経済換算できます。以下の3つの質問に回答することでプレゼンティズムのスコアリングを行うことが可能になります。相対的プレゼンティズムの計算式はB10÷B9で絶対的プレゼンティズムはB10×10となっています。


出典:WHO Health and Work Performance Questionnaire (short form) Japanese edition 世界保健機関 健康と労働パフォーマンスに関する質問紙(短縮版)日本語版: http://riomh.umin.jp/lib/WHO-HPQ(Japanese).pdf

全ての労働者が年収通りの働きを行っているかが不明瞭な点や業種によって年収換算が難しいなどの意見もありますが、一般的に生産性の測定とは非常に難しいものです。時系列的に、以前と比べて労働価値やプレゼンティズムがどのように推移したかそしてそれらがどのように変化していったかなどソフトな面を知ることは非常に重要かつ有益な情報となり得ます。

弊社のコミュニケーションサーベイ (カイシャの健康診断)では、こういったWHOの定義するプレゼンティズムやアブセンティズムに加え、組織内のコミュニケーションや人間関係、人事制度に対する満足感、ワークライフバランスなど「心身の健康状態」をより立体的に可視化するために重要なフレームワークを取り入れております。

こちらのサーベイは、コミュニケーション学の権威である慶應大学井上教授監修のもと、本音を引き出す質問票にもこだわっています。

・リモート下で部下が本当にちゃんと働いているのか不安である

・リモート下でコミュニケーション量が圧倒的に減った

・最近、社内の関係が非常にドライになり、話しかけづらい雰囲気になった

・コミュニケーション活性のために今後どのような施策を打ち出せばよいかわからない

こんな課題をお持ちの経営者様や人事ご担当者の方は、是非弊社のコミュニケーションサーベイ (カイシャの健康診断)をご検討下さい。デモも可能ですので、ご希望の方はこちらからお申し付け下さい。

(D.S)